【mont-bell】40年以上も愛される魅惑のムーンライトテント
- 2020.07.23
- キャンプギア
モンベルのムーンライトテントは1979年に発売されて以来、ツーリングやキャンプ、登山などのアクティビティを楽しむ方を中心として、広く愛されてきました。軽量でコンパクトに収納できたため、当時は画期的な製品でした。
キャンプ好きにはおなじみ、『ゆるキャン△』の主人公『志摩リン』が使っていることから、ムーンライトテントに再び注目が集まっています。
近年ではテントやテントフレームに採用される新素材の開発によって、軽量化、コンパクト化が進みました。ムーンライトテントよりも軽量で小さく収納できるテントはいくらでも販売されています。
扱いやすいテントが他にいくらでもあるのに、なぜ40年以上ものロングセラーを誇るのでしょうか?
私はムーンライト3型を15年前に購入しました。レインフライに穴が開き、ボトムのコーティングが剥げても、修理をして繰り返し使っています。他に軽量なテントもいくつか所有していますが、いまだにムーンライト3型は頼れる相棒です。
長年使用して、ますます愛着が湧いてきた、この製品の魅力をお伝えしようと思います。
ムーンライト3型の仕様
【サイズ】
【パーツと付属品】
フレーム1本、フライシート、本体、純正のペグ10本
【素材】
テント本体の素材は70デニールのリップストップナイロンです。デニールとは糸の太さを表す単位で、数が多いほど頑丈で重さが増します。山岳用の軽量なテントは30~40デニールのものが多いので、ムーンライトは倍ほどの強度があります。
フライシートは75デニール。ウレタンコーティングが施されていることにより耐水圧は1500mmあります。一般的に1500mmあれば激しい雨にも耐えられるとされています。床部分の耐水圧は2000mmなので下からの浸水に対して更に強くなっていますね。
フライシートと本体には難燃加工がされており火が燃え広がるのを防ぎます。
ポールは7001アルミ合金を採用しています。7000番台のアルミ合金は折り曲げ強度や引っ張りに強いのでテントのフレームには良く使われる素材です。表面には被膜加工がされており、腐食にも強くなっています。
【重量】
本体重量:3.6kg(ペグ、スタッフバッグを含んで3.8kg)
使っていて納得!ムーンライト3型の優れているところ
キャンプ初心者でも設営がラクラク
実際に設営方法を確認してみましょう。
まずはテント本体を広げます。
次にポールを組み立てます。
ポールはショックコードで1本につながっており、半自動に広がります。広がったらジョイント部分をつなげます。
このようなソケットがあるので対応するポールを差し込みます。
フレームが完成です。
本体の四隅にピンがあるのでポールの先端に差し込みます。
本体の三角形の頂点部分にゴムがあるのでポールの先端を通し、ソケット状のパーツに引っかけます。
よく見かけるドーム型のテントを設営するためには、本体のスリーブに2本のポールをクロスさせて通す必要があります。ポールがスリーブの途中で引っかかってしまい、手間がかかることもありますよね?ポールが引っかかると本体の生地を傷めることもあります。
その点、ムーンライト3型はゴムを引っかけるだけなので、ラクラクです。
本体が自立しました。
4か所のフックをポールに固定します。
フライシートをかけます。
フライシートの内側に鉤状のパーツがあります。前後のポールの先端にそれぞれ引っかけます。
ペグを本体の四隅4か所、フライの前後2か所、と両サイド4か所の計10か所に打ち込みます。テント本体が安定したら、フライシートのフックを本体の四隅にあるリングに引っかけます。
初めての方でもカンタンに設営できると思います。慣れれば10分もかからずに建てられますよ!
高温多湿で雨が多い環境でも使いやすい
素材の部分でも触れたように床面の耐水圧が2000mmあります。水はけの悪い場所に設営してしまっても、ちょっとやそっとの雨では浸水することがありません。
写真で確認できますか?フライと本体の触れている部分がありません。上からの浸水にも強くなっています。雨が多い日本での使用に良く考えられたデザインです。
実際に長年使っていますが、大雨に降られてもテント内部に水がしみ込んだことは1度もありませんね。
また、前後をメッシュにできるため通気性がいいです。フライシートをめくれば風が抜けていきます。蒸し暑い夏の夜も快適に過ごせます。
キャンプで朝目が覚めると、内側に水滴がベッタリなんてことありませんか?ムーンライトテントは結露に強いです。撤収の際にテントを干したり拭いたりの手間が少なく時間をムダにしないのもいいところです。
ソロキャンプならば、広々として快適
モンベルの公式ホームページには1人での使用に1型、2人での使用に2型、3人での使用には3型とあります。ですが、3人での使用は窮屈だと思います。せいぜい2人が限界でしょう
3型はソロキャンプでの使用をオススメします。
横幅が165cmあるので、バックパックや荷物を置いてもまだ余裕があります。インナーの高さが115cmなのであぐらをかいても窮屈な思いをしません。コットをいれても大丈夫です。
全室が95cmなので、ガスバーナーを使った調理にも支障がありません。足元側にも同じスペースがあります。私は片方を調理場にして、もう片方を玄関にしています。全室が2つあるので用途によって使い分けられるのが良いですね。
ちなみにインナーテント内側の前後にはループがあります。ライトをかけるのに便利ですね。
大事なものを入れておくのに、左右にあるポケットも重宝しています。
レトロなモノが好きな方にもおすすめ
ムーンライトは前後がアルファベットのAのような形をしています。A型テントと呼ばれるものです。
ドームテントが主流になる前は三角テントと呼ばれていました。40年間デザインがほぼ変わっていないので、最新のテントと比べてレトロな雰囲気があります。木製の道具やビンテージキャンプギアとの相性ピッタリです。
新しいラインナップとの比較
残念なことにムーンライト3型は今年のラインナップの変更により廃盤となってしまいました。現在では1型、2型、4型のみの販売になっています。
3型よりやや小ぶりですが、新2型が3型に最も近いので、大きさの比較をしてみましょう。
新2型は縦幅が3型より10cm長く、横幅は15cm短くなっています。このことから使用する面積はほとんど変わらないと言えます。
インナーテントの高さも3型と比べて5cm低いですが、窮屈さを感じるほどではないでしょう。
新しいラインナップから収納サイズも小さくなり、素材の見直しによって重さも30%軽量化されています。旧2型は全室が1か所しかありませんでしたが、新2型には3型と同じように、2か所全室があります。
3型とほとんど変わらずに新2型は使えるのではないでしょうか?
別売りのオプション商品
グラウンドシート
各サイズに対応したグラウンドシートが販売されています。設置する場所によってテントの底に穴があくこともあるので、一緒に使うことをおすすめします。
グラウンドシートとポール、フライを使うことでタープのようにもなりますよ。
テントマット
マットが純正品で販売されているのは、ピッタリのものを探す手間が省けて助かりますね。
オプショナルロフト
テントの上部に物置を作る商品です。財布や携帯、ヘッドライトなどなくしやすいものを置くのに良いですね。濡れモノを乾かすのにも使えると思います。
カモフラージュ柄のレインフライ
雰囲気をガラッと変えることが出来ます!
まとめ
・本体をポールに吊り下げる仕組みなので、設営がラクラク。「月明かりの中でも簡単に設営できる」というキャッチフレーズは大げさではありません。
・床面が浸水に対して強く作られています。本体とフライとの空間が広いので、雨天でも安心して過ごすことが出来ます。
・素材には十分な強度があり、軽量化に特化したテントのようにやわじゃない。
・フルメッシュにすれば夏でも涼しい。結露にも強い造りです。
・テント内は1人での使用なら快適、2人ならば窮屈だけれど眠ることができる程度です。
・全室が2か所あり、煮炊きにも十分な広さがあります。
私が長年に渡って愛用しているワケがご理解いただけたでしょうか?
製品として完成しているので、長い間ほぼ仕様の変更がありません。根強いファンが多いのに納得です。国産ブランドなので故障時のサポートも安心ですね。
ソロキャンを今から考えている方には、テント購入の選択肢として強くオススメします。
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