アウトドアで大活躍!鉄板料理レシピ3選

アウトドアで大活躍!鉄板料理レシピ3選

アウトドアといえばグルメが醍醐味。自然に囲まれながら食べる料理は、普段の食事よりもずっとおいしく感じられるものです。キャンプやBBQなどで「もし本物のシェフがこの場にいたら、もっともっとおいしいものが食べられるんだろうなぁ……」と考えたことがある食いしん坊さんも少なくないのではないでしょうか。

今回はアウトドアで大活躍する、シェフいらずの鉄板料理3選をご紹介します。この三つのレシピは、①から③まで順番に調理していけば洗い物やムダが最小限、途中で鉄板を洗う必要がない一度に三度おいしいレシピです。

幅広くアレンジも可能なので、アウトドアでシェフになって周りに一目置かれましょう。

①ステーキ

鉄板焼きといえば、やっぱりステーキは外せません。今回用意したのは牛ミスジ。基本的な焼き方はほかの部位でも変わりませんが、ステーキにはヒレやミスジ、イチボなどがスーパーでも比較的手に入れやすくオススメです。

準備

肉は約20分前にクーラーボックスから出し、常温に戻しておきます。冷たいまま焼くと肉と鉄板がくっついてボソボソになってしまったり、焼き加減をうまくコントロールできなかったりするためです。

鉄板はあらかじめコンロやカマドの上に置いて温めておきます。中火程度の火力を保てる位置がいいでしょう。

焼き方

ステーキの焼き方にはいろいろな方法がありますが、シンプルかつ失敗しにくい方法で今回はミディアムレアを狙っていきましょう。

まず鉄板に牛脂をひき余分な脂を拭き取ったら、塩コショウを振ったステーキ肉を鉄板に乗せます。片面を焼いてしばらくすると、火がどの程度入っているのかが断面からわかります。表面から8mmほどまで色が変わるくらい(写真程度)まで火が入ったら、肉を返して裏側も焼きます。

肉が厚い場合はこれをもう一回。肉が薄い場合はこれでもう肉を鉄板からあげてしまいます。まな板の上などに置いてそのまま休ませてください。予熱で肉に火が入ると、荒熱がとれるのを待ちます。

荒熱がとれたら、肉の表面に焼き色がつく程度にもう一度強火で焼きます。強火で短時間のうちに焼き目をつけるのがポイントです。もっとも火力の強い位置に鉄板を移し、鉄板が十分に温まってから焼きましょう。

肉の中がほんのりピンク色程度のうちに焼き色がついたら完成です。ローストビーフのようにナイフでスライスし、わさびやレモンなどで食べると最高です。

②牛脂しみしみランチブレッド

次はステーキを焼いた鉄板をそのまま使ったランチブレッドです。鉄板を洗わずにそのまま使うのがポイント。実は牛肉の脂とパンは相性が抜群であることをご存知でしょうか。しかも作り方はとっても簡単。キャンプのお昼などにオススメです。

準備

もしステーキを焼いた後などでないのなら、まずは鉄板を温めて牛脂を溶かしてください。牛脂は7g程度あれば十分。

パンとベーコンを焼く

牛脂をひいた鉄板に食パンとベーコンを乗せて焼きます。牛脂をパンに吸わせるように焼くのがポイント。片面に焼き色がついたらもう片面にも牛脂を吸わせるように焼いてください。

バターを吸わせる

パンが焼けてきたら、バター5gをパンに乗せて吸わせます。併せて合計2gの塩も両面に振っておきましょう。

焼いているうちにベーコンから脂が出てきます。旨みのつまったその脂もパンに吸わせてください。とにかくパンに旨みと香りを吸わせるのが、このレシピのポイントです。

具を乗せて完成

パンとベーコンがカリカリに焼けたら、ベーコンとスライス玉ねぎをパンに乗せて完成。もちろんリーフレタスなどの葉物野菜を乗せてもいいですし、お好みでトッピングをアレンジしてください。

とてもシンプルで簡単なのに「まるでお店で食べるみたいにおいしい!」という驚きを生む、秘伝のレシピです。アウトドアで食べたらムードも手伝い、ほっぺたが落っこちること間違いなし。

③鉄板で作るパラパラいためし

最後は必ずパラパラの仕上がりになる本格的ないためしレシピです。

もちろん鉄板は洗わないでOK。ランチブレッドを作った流れでそのまま鉄板を使ってください。

準備

使用するのはにんにく、玉ねぎ、にんじん、ピーマン、ベーコン、卵、ご飯です。具材はお好みのものでアレンジしてください。

一人前あたりのそれぞれの分量は、ご飯が150g、玉ねぎは1/3個、にんにく1片に卵1個程度が目安です。

まずは野菜をすべて粗みじん切りにして粒を揃え、ベーコンはスライスで小口切りなどお好みの形にカットしておきます。卵はあらかじめ溶いておく必要はありません。具材さえ切ってしまえば準備は完了です。

具材を炒める

鉄板で具材を炒めます。もし脂が足りないようでしたら、牛脂あるいはサラダ油などを適宜足してください。

玉ねぎが透明~きつね色になってきたら、次の工程へ移ります。焦ることはありません。じっくり時間をかけて大丈夫です。ただし焦がさないよう気をつけてください。調理はコテ(お好み焼きなどを焼く際に使うヘラのようなもの)を使うと楽です。

ご飯と卵を炒める

具材を炒めたら、具材を集めた上にご飯を広げるように乗せます。そして塩3g程度、コショウをお好みで振ったら、ご飯の中心にへこみを作って卵を優しく落とします。

卵を落としたら、コテで卵黄を優しく崩しつつ白身と混ぜながら、ご飯と絡ませていきます。最終的に卵でご飯をコーティングするようなイメージで、全体を混ぜていきます。

火力は弱火~中火程度で構いません。重要なのは「焦らないこと」。ゆっくり慎重に作業して構いません。

この工程は10分程度の時間をかけながらじっくり行います。最初のうちは卵かけご飯のような状態ですが、全体が混ざって加熱が進んでくると次第にパラパラになっていき、最後は驚くほどパラパラになります。お好みの具合で完成です。味見をして塩が足りないようであれば適宜足してください。

アウトドア鉄板料理の面白さ

きっかりレシピ通りに作るのではなく、状況や食料の在庫などにより臨機応変にアレンジしながら唯一無二の料理を作るのが、アウトドア料理の醍醐味です。

今回は「ステーキ→ランチブレッド→いためし」という手順で「洗い物がいっさい発生しない鉄板料理」を紹介しました。あらかじめ野菜をカットしておくだけで簡単にできる3品です。ステーキはお肉に多少こだわりたいところですが、それ以外はほとんど余り物野菜で作れてしまうのが高ポイント。

お肉が余っているときはランチブレッドと一緒に焼いたりいためしに入れたりしてもいいですし、余った野菜を加えたり残りそうなものをアレンジしたりなどして、うまく食料在庫をコントロールできるのがメリットです。しかもすべて鉄板で作れてしまうので、まさにアウトドアにうってつけなレシピでしょう。

さらにこれらのレシピは、アレンジがしやすいのも特徴です。

ステーキを焼いた後、そこに赤ワインと砂糖、バルサミコ酢などを加えてひと煮立ちさせれば、あっというまにステーキソースの完成。そのままランチブレッドを作ると、また一味違った風味が楽しめます。

いためしも今回は洋風に仕上げましたが、醤油や長ネギなどを加えると中華風の仕上がりになります。お肉、パン、ご飯、それぞれシンプルなレシピだからこそ小回りを利かせて柔軟にアレンジできるのが特徴です。

まとめ

それぞれの料理をおいしく作るポイントは以下の通りです。

①ステーキ

  • 火を入れ過ぎない(最後は予熱で芯に火を通す)。
  • 両面焼いた後は鉄板からあげて肉を落ち着かせる。

②ランチブレッド

  • 溶けた油をパンにたっぷり吸わせる。
  • パンをまめに返しながらカリカリになるまで焦げないように焼く。

③いためし

  • 卵でご飯をコーティングするように混ぜる。
  • 焦らずていねいに作業する。

料理初心者でも簡単に作りやすいレシピ3選なので、ぜひアウトドアで挑戦してみてください。シェフレベルの仕上がりに、アウトドアの素敵な時間がいっそう彩りを増すこと間違いなし。人生においしい思い出を一つ増やしましょう。