ブッシュクラフトの魅力と始め方
- 2020.09.15
- キャンプ
『ブッシュクラフト』キャンプ好きの方なら一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。でも実際どんなことをするのでしょうか。
今回はブッシュクラフト歴5年、電気ガス水道なしの山小屋で一年過ごした私が、ブッシュクラフトの説明、と始め方についてお話させていただきます。
ブッシュクラフトってそもそも何するの?
キャンプ好きの方、こちらのメディアをご覧の方なら一度は聞いたことがある言葉ではないでしょうか。でも実際どんなことするものか知っていますか?
ブッシュ=茂み クラフト=工作 茂みで何かを作ること
直訳すると『茂み』『工作』。
ナイフや斧など、少ない道具を使って、茂みや自然の中にある木や植物、落ち葉、石などの自然物を最大限利用して寝床や焚き火などを作る。リュック一つの装備で、手付かずの自然に入って生活してくるようなイメージです。
サバイバルとの違い
サバイバルは『生存するための状態』であり目的は『帰還』となりますが、ブッシュクラフトは『生活の知恵』『生きるための手段』であり、目的自体が『生活すること』です。
なので簡単に言うと、
好きでやるのがブッシュクラフト、生存するために仕方なくやるのがサバイバル
とも言えると思います。
キャンプとの違い
では、キャンプとの違いはなんでしょうか。
快適を求めるか、自然を遊び尽くすか。
一番の違いは遊び方にあると思います。
キャンプは家族や友人と自然を満喫するレジャー。
ブッシュクラフトは子供の頃の遊びの延長のようなもので、大人の本気の秘密基地作り。
準備段階
キャンプでは森の中で快適に過ごすための道具をたくさん持っていきます。
テント、寝袋、テーブル、椅子、ランタン、BBQコンロ、炭、食材、音楽。
少しあげるだけで大荷物です。そこにかかるお金も、こだわるほど多くなってきます。
ブッシュクラフトでは、上にあげたもので本当に必要なものは寝袋と食材くらいでしょうか。あとは自然のものを利用すれば出来上がってしまいます。
音楽だって、自然の中の鳥や焚き火の火が心地よい響きを奏でてくれます。
現地での過ごし方
キャンプは、キャンプ場に到着しサイトを選んで荷物を運び入れ、設営します。テントも大きくなると結構重かったり、サイトによっては車を横付け出来ないところもあると思うので、設営し終わるまでにかなりの体力を奪われてしまうでしょう。
設営が終わったら、BBQ、川遊び、虫取り、星をみたり。やることは盛り沢山です。
ブッシュクラフトでは、決まったサイトはありません。自分で最適な場所を見つけるところから始まります。自然の中を歩いてフィールド調査から始まります。その自然の中で、風の流れ、木の配置、地形、素材の集めやすさなどを見てどこを拠点とするかを決めます。そこでまずはシェルターを作り、薪を集め、火をおこし、その火で調理をして暖を取る。
キャンプでのBBQがシェルター作りとなり、川遊びが薪集め。
自然の木々や地形をうまく利用してより快適なものや場所、秘密基地を作っていくことそのものが、ブッシュクラフトの遊びです。
ブッシュクラフトの装備
私がいつも持っていく道具
私は最低限でこのくらいの装備を持っていきます。
左上から、
・マット
・寝袋
・寝袋カバー
・コッヘル・コップ
・ランタン
・ヘッドライト
・キャンドル
・組み立て式シャベル
・タープ
・ロープ類
・レインコート
・ナイフ、斧など
プラスで
・食料
・お茶など飲み物
・米などの食材
・水タンクと水
もちろんこれは私の一例です。人によっては例えば水も現地調達で水の濾過器を持っていたり、シェルターをより快適にするためノコギリを持っていたり。
私は食べ物だけは美味しいものを食べたくて、割と大荷物になってしまうことが多いです。(笑)
どこにこだわっていくかも、個性が出て面白いところです。
目指すはリュック一つ
今の私はリュック一つと手提げバック一つくらいで事足りてしまいます。でも初めての人には難しいと思うので普通のキャンプから少しづつ減らしていくのがオススメです。
実際どんなことをするのか?
メタルマッチや弓切り式の火起こしをする
基本的にはガスストーブやライターなどは使わず、メタルマッチや原始的な弓切り式などの摩擦熱などを利用して火を起こします。
自然のものを利用しても、十分こと足ります。私は最近ではフィールド状況や天候にもよりますが、メタルマッチとナイフだけあれば火はつけれるかな。という感じになってきました。
自分で作った焚き火で暖をとり、焚き火で調理をする。ガスでも炭でもない自然物から生み出した焚き火の暖かさ、食べ物の美味しさを知ったらやみつきになります。
基本的には現地調達で、ナイフ一本でなんでも作ってしまいます。
ペグや箸なんかはもちろん、時にはシェルター(テント、寝床のこと)も手作りします。
ブッシュクラフトの知識がなくてもOK【誰でもできる簡単な方法】
初めてやる方には、リュック一つなんてハードルが高いと思います。この記事を見て、さあやってみようとはなかなかなりづらいと思います。
少し段階別に下に並べてみましたので、こんなことからやられてはいかがでしょうか。
焚き火ができるキャンプ場に行ってみる
・焚き火マシュマロをしてみる
・炭は使わずに、薪を使ってみる
・着火剤は使わずに小枝、新聞紙、ライターだけで火を付けてみる
地面に落ちている小枝は湿っていることが多いです。生えている木によく折れた枝が引っかかってるので、それを使うのがオススメです。
・メタルマッチで火をつけてみる
メタルマッチで火を付けるのも、最初は難しいと思います。
最初はチャコールに火をつけて、その火を細い木からどんどん火を大きくして焚き火に育てて行ってみましょう。
これに慣れてくればメタルマッチさえあれば焚き火は確保できるようになると思います。
・焚き火だけで調理する
直火で料理するにも、良いおき火を作らないと料理がススだらけになってしまいます。
また、焚き火の火力はかなり強く、米を飯盒で炊くのも最初は苦労すると思います。
それでもまずは一度挑戦してみてください。難しいからこそ、面白いと思います。
焚き火調理が慣れてきたらこんなことも出来ます
ナイフを買ってみる
最初の一本にオススメ、モーラナイフ
価格も3000円程度なので手が出しやすいですし、そのくらいなら木を切るのも、調理も、メタルマッチにも、使い倒してから次の一本を見つけるのもいいかと思います。とはいえ私はこれが初めて買った1本であり、もうかれこれ3〜4年は使っていると思います。
ナイフでいろいろ作ってみる
・ペグを作ってみる
・箸を作ってみる
テントをブルーシートで代用してみる
・タープのような扱いで屋根を作ってみる
・折り込んでテントのようにする
ここまでくると普通のキャンプ場だと人目が気になってやりづらいと思うので、河川敷などで練習がてらデイキャンプをしてみるのも良いかもしれません。
ブッシュクラフトの魅力とは
ブッシュクラフトは山や森と対話し、本来の自然を知り楽しむもの。というのが私の思いです。
キャンプのように大きな荷物の準備や荷運びも必要ありません。その代わり現地で自然の産物をお借りすることとなります。
そうしていくうちに、自ずと自然に対する感謝や畏敬の念が生まれてくるように感じています。
まずは出来ることから、初めてみるのはいかがでしょうか。
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