キャンプの強い味方!シングルバーナーの魅力と使い方をレポート!

キャンプの強い味方!シングルバーナーの魅力と使い方をレポート!

キャンプを始めた時、期待で胸がドキドキする反面。分からないことがいっぱいで不安でした。特に「ちゃんと火が点くかな・・・」というのは、不安の代表格ですよね。今回は、初心者から上級者までキャンプの強い味方、シングルバーナーをご紹介します。

シングルバーナーとは?

ガスカートリッジとバーナーヘッドで構成されている

シングルバーナーとは、家庭で使われているカセットコンロをアウトドア用にした火器と言うと、とても分かりやすいと思います。キャンプでは、ガス、ガソリン、灯油などの燃料に対応した火器が使われますが、その中でも充填されたガスを使うのが、シングルバーナーです。

シングルバーナーの魅力

魅力①:アウトドア専用で使って楽しい!

沢登りの途中で食事を摂る至福の時間

シングルバーナーは家庭用コンロと違ってアウトドアで求められる機能に特化した火器です。とても便利、というのはありますが、なにより「楽しい!」というのが、長い間シングルバーナーを愛用している私の感想です。初めてハイキングでシングルバーナーを使った時の、ドキドキしながら点火してお湯を沸かした時、お湯を沸かしただけの思い出が、今でも脳裏に焼き付いています。非日常的な道具を使うワクワクと、それを使いこなす自分の成長を感じながら、自然の中で食事を摂る。シングルバーナーは使っているだけで幸せな道具なのです。

魅力②:扱いやすい燃料缶

各メーカー指定のカートリッジを使う

シングルバーナー最大の魅力でありメリットが、燃料を充填したガス缶です。通称「OD缶」と呼ばれる専用のガス缶を使うことで、キャンプのメインで使う「焚き火」が苦手とする部分を見事に補ってくれています。キャンプではサブで使われることが多いですが、登山ではこのガス缶を使ったバーナーが世界的な主流となっています。カセットコンロ用のボンベ(CB缶)が使えるシングルバーナーもあり、OD缶は低温下でも使えるガスの混合がされており、CB缶は厳しい環境では使えませんが、どこでも燃料が入手しやすい利点があります。

魅力③:点火・消火が楽!

付属の点火装置、もしくはライター、メタルマッチなどで点火します。着火剤に火をつけて、熱がこもったら薪を足して・・という焚き火での面倒(でもそれが楽しい)がなく、ツマミを回して点火すればすぐに使用できます。消火もツマミを戻せば火が消えます。色々な燃料のバーナーを使ってきましたが、他の燃料の火器も点火が楽なのがありますが、火が落ち着くまで時間がかかったり、消火も少し面倒なものもあります。私はガスバーナーの便利さに勝る火器に未だ出会ったことはありません。家庭では当たり前のように使える火が、何もない自然の中で同様に使えるのは、とても助かります。

魅力④:強火からとろ火まで、火力調整が楽!

点火装置と火力調整のツマミ

私がガスバーナーを手放せない理由が、火力調整が自在にできるという最大の利点があるところです。料理に手が込んでくると、どうしても「とろ火」を使うことが避けられません。この火力の微妙な調整ができるシングルバーナーは、まさにキャンプ料理における救世主といえる存在で、特に炊飯では非常に重宝します。もちろん、最大出力にすれば家庭用コンロに匹敵する火力を出すこともでき、アウトドア火器のオールラウンダーとも言えるのが、シングルバーナーです。

魅力⑤:持ち運びが楽!

手のひらに収まるコンパクト設計

メインとなるバーナーヘッドは、なんと手に収まるほどコンパクト!この恩恵を受けられるのは、バイクや自転車、徒歩で移動してキャンプをする方々で、中でもソロキャンパーには必須の条件です。「キャンプには行きたいけど、荷物を積めるほどの車はないし・・・」「大きくて重いもの運べるかな・・・」なんて不安は、シングルバーナーには不要です。画像のガス缶より一回り小さいガス缶もあり、私は日帰りや荷物を最小限にしてリュックに詰め、ソロでキャンプ場に行きます。それができるのも、このシングルバーナーのおかげです。

魅力⑥:風から守る風防機能

プリムスのフェムトストーブ。すり鉢状のヘッドで高い防風効果がある

シングルバーナーならではの機能が、この防風性に優れた風防があることです。「コンロならカセットコンロ持ってけば良いんじゃない?」と思うかもしれませんが、室内と違い風が吹けば火力が下がり、最悪の場合火が消えてしまいます。別で風防を買うのも手間でかさばってしまいますが、シングルバーナーは本体にその機能が付いています。完全に風を防げることはありませんが、日常的に吹く風なら問題なく使用できます。

魅力⑦:手入れが楽!

楽しいキャンプが終わった帰宅。片付けまでがキャンプと分かっていても「片付け大変・・・」と、片付けが苦手な私はいつも思っていました。重たく大きいキャンプ道具を洗うと、家族から「またお風呂場汚して」なんて冷ややかな視線を送られることも。シングルバーナーはそんな悩みを一瞬で解決してくれる道具です。経年劣化すればもちろんメンテナンスは必要ですが、キャンプが終わった時は軽く拭き上げる程度で完了、作業時間もかかりません。夢のようなキャンプアイテムです。

シングルバーナーでなにができる?

ほとんどの調理方法で使用可能!

この日の朝食は米から炊いた白ごはんと味噌汁、缶詰を加熱した

茹でる、焼く、炒める、揚げる、蒸すなど、調理器具を選べばほとんどの調理法ができます。これは「火力調整ができる」「一般家庭に匹敵する火力」があるシングルバーナーだからこそできるメリットです。

シングルバーナーの使い方とコツ

使い方①:ガス缶の発熱

どんな調理も対応できるシングルバーナーですが、例えば焼き鳥やトーストなどで焼き網を使う際には注意が必要です。熱を持った網からでる輻射熱でガス缶が熱せられ、油断していると破裂する恐れがあります。私は破裂こそ経験はありませんが、網を使って結構な温度までガス缶を熱したことがありました。網を使う時は取っ手付きのものを選ぶと、バーナーから離して使えるので便利ですよ。

使い方②:冬期の使用

秋口までは問題なく使用できたシングルバーナーが寒くなると突然火力が弱まることがあります。バーナー自体の性能もありますが、ガスカートリッジに入ったガスの混合によるなど、メーカーによって様々です。冬でも使えるガス缶を選んだり、火力が弱まらないバーナーがあるので、寒い時期になったら一度対応するのが良いです。火力が思うように上がらず、身を震わせた思いを何度か経験したことがあり、特に降雪がある時や、積雪の場所に行くときは必ず確認しておきます。

使い方③:ライターがあると安心

ライターとメタルマッチを常備

シングルバーナーに付いている点火装置は気温や標高によって上手く火花が飛ばず、点火しないことがよくあります。点火装置がないモデルでは必須ですが、ライター(フリント式がオススメ)を持っておけば安心なので、必ず持参します。意外と持っていない方もいたり、私も油断して忘れて、何度も何度も点火装置を押して難を逃れたことがあります。

メンテナンスを忘れずに!

愛用しているプリムス・ウルトラバーナー

シングルバーナーは大切に使えば長く愛用できるアイテムです。長く使い続けるために、定期的にサビ落としや、ガスが正しく噴射されているかなどを確認します。万が一、メンテナンス不良で火が点かない、ガス漏れなどがあれば火事になることもあるので、必要な時はメーカーメンテナンスにも出します。私の愛用するバーナーも、手を加えながら10年くらい使用しています。そろそろ買い替えかなぁと思いつつも、苦楽を共にしてきた道具をなかなか手放せません。メンテナンスは道具への愛情表現だと思っています。

シングルバーナーで楽しいキャンプを!

シングルバーナーはキャンプには欠かせない縁の下の力持ちです。焚き火が点かなくてもシングルバーナーがあれば安心ですし、雨の日でも雨風を除ければすぐに使えて、緊急時にも重宝します。火を自在に操れることを手軽に楽しめて、アウトドアの道具を扱うという「非日常的な体験」、「料理ができた!」「火が使えた!」と、そんなシンプルな喜びを日常の何倍も楽しめるのがシングルバーナーを使うことの、とても幸せな瞬間です。シングルバーナーを使って、楽しいキャンプライフを送ってみてくださいね。